SAGレポート

俳優部基礎科修了公演「西線11条のアリア」

2015.3.17

2月28日(土)・3月1日(日)に俳優部基礎科修了公演「西線11条のアリア」が松濤アクターズギムナジウムB1FのOMEGA TOKYOで行われました。

ここ数年、俳優部は年度末の修了公演において演劇集団 円の山下悟先生に演出をしていただいています。

12月に行った中間発表会でご指導いただいた俳優部主任講師の北島善紀先生とはまた違ったアプローチの演出を体感したレッスン生達。
課題も多く、大変だったことだろうと思いますが、今年も無事に公演を終えることができました。

この場をお借りして山下先生・音響/照明スタッフ様に改めて御礼申し上げます。

公演を終えたレッスン生から感想をもらいましたのでご紹介させていただきます。

レッスン生感想

片野慎太郎

はじめに、この舞台に共に関わってくださった全ての皆様、本当にありがとうございました。
舞台に立ち、芝居をする事、その空間を肌で感じられる瞬間は、僕にとっては何にも代え難い幸せな事です。
今回この舞台に立ち、また改めてその事を実感しました。

わざわざ、僕のような下手くそが無理に舞台に立たなくても、もうちょっとでもマシに芝居出来る人はワンサカ居る訳で…誰も困らないのですが、でもやっぱり何が何でも立ち続けたいし、それを一生の仕事としたいです。

という訳で、その為にも、そのワンサカ居る人達をこれからごぼう抜きにして、何が何でも一生舞台に立ち続けてやろうと思います。
何はともあれ、無事、事故や怪我人なく千秋楽を終えられて良かったです。

本橋歩美

12月の中間発表が終わってすぐに…というか正確には中間の稽古中から修了公演の稽古が始まりましたが、中間と修了では演出の仕方も戯曲の種類も全く違ったので、最初はかなり戸惑いました。
演出の山下さんが稽古してくださる時間も限られている中で、自主練習をしようにもなかなか人が集まらなかったり、消えものの調整も十分ではなかったり、小道具作成が間に合わなかったりと、不安要素いっぱいの中で本番を迎えてしまいました。

結果、初日のことは、中途半端な芝居をしてしまったということ以外あまり覚えていません。
二日目は、せっかく皆が良い雰囲気で持ってきてくれたのに、気合いを入れすぎて台詞を間違えまくるという…
本当に申し訳ないことをしたという気持ちで終わってしまいました。
しかし公演が終わったあと、あるお客様から「お姉さん役(私の役)がとても良かった」というお言葉をいただき、それが初めて知り合い以外から芝居を褒められた瞬間だったので、驚いたと同時に、芝居をやっていて本当に良かったと思いました。
そして、見に来てくれる人がいることがどれほど有り難いことなのかということも、改めて知ることが出来ました。

福島幸子

今回の修了公演で頂いた藤野という役は、専ら聴く立場の人物でした。
中間公演で課題と感じた、「相手の台詞を聴くこと」が多い役回り。
この人は、何を思っているのだろう。
この人はどういう反応をするだろう。
台詞から読み取れる情報は、中間公演のシェイクスピアと違ってとても少なく、色々考えた結果、気がついたらまた独りきりで役について考えていました。

舞台は役者のアンサンブル。

共演者からの「ああして欲しい」「こうしたらいいんじゃない?」を聴いてるうちに、また独りきりになっている事に気付き、自分の作ってきたものを全部棄てて、他の登場人物たちが何を伝えようとしているのか、藤野という役が、何を伝えたがっているのかにピントを合わせたら、ヒントはそこかしこに転がっていたんだということに気付かされました。
それからは舞台に立つ度に新しい発見の連続で、どうしてもっと早く気付かなかったのかと、後悔しています。
舞台上だけでなく、台本を読む段階でもっと相手役に興味を持つこと、大事なのは自分に与えられた役ではなく相手なのだと忘れてはいけないと感じました。

大場 優

中間発表で学んだ事、感じた事をフル活用しよう。
そう思いながら修了公演の稽古に望みました。

中間のシェイクスピアの膨大な台詞量とは違い、今回の台詞は「そうね」「だよね」等、簡潔な物が多く・・。
どう表現するか・・などと訳の分からない事を考え、右往左往してました。
結局の所は、中間の時と何も変わりません。
「見る」「聞く」「喋る」それでお芝居は成立するんだ、という事を痛感しました。
しかしこれが、簡単な様で難しい・・。精進あるのみです。

今回の公演で少し前進したんじゃないか。と実感した分、新たに課題が見えてきました。1つずつ乗り越えて行きたいと思います。

演出の山下先生を始め、素敵な照明・音響の方々、支えて下さった事務局の方々、俳優部の仲間達、そして見に来て下さったお客様に、心から感謝します。

ありがとうございました!

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