声優部週1日コース レベルアップ 公演レポート
2015.3.17
2月末から3月上旬にかけ、声優部週1日コースレベルアックラスの修了公演を行いました。
レベルアップクラスは2クラス。日曜クラスは高校生の修学旅行を描いた作品。火曜クラスは夫婦・親子の翻訳ものの会話劇を3作オムニバスで上演しました。
それぞれのクラスの色が良く出た公演でした。
レベルアップクラスの感想をお届けします。
レッスン生感想
声優部週1日コース レベルアップ日曜クラス 渋谷達彦
「修学旅行」は戦争に関するテーマがありながらも、高校生の織り成す単純な笑い所が散りばめられたコメディでした。
作風もあって、稽古開始から終了まで和気あいあいとし、演出・勝沼さんのご指導内容によく笑わせて貰いました。
本番でもお客様の笑いにつられ舞台裏も無言ながら盛り上がっておりました。
お客様の反応が作品に与える影響も大きく、お客様との一体感を感じられた作品でもありました。共通の目標、笑いを共有し成し遂げたことで僕たちのクラスは一体感が増したと感じます。
目線を変え、役者という立場でありながら演出家の力を思い知らされました。
舞台セットはただの背景ではなく、入退出の機能があり、部屋としての機能を求められ、演技においては、笑いとシリアスにおけるテンポや間についても重点的にご指導頂きました。
音響照明には専属スタッフさんに完全にお任せしていました。
全ては勝沼さんのご指示のもと別々に進行していました。
全てが揃ったのは本番前日。正直驚きました。こんなに面白い作品だったとは…。
私の予想を越える面白さ、可笑しさでした。
音響・照明・舞台セット、全ての効果が、我々のつたない演技を底上げしてくれていました。
作品において役者は一部に過ぎず、トータルでひっくるめた演出こそが中心なんだなと感じました。勝沼さんがここまで想定して作品作りをしていたのかと驚きました。ただただ脱帽です。
改めてクラスの一員として、勝沼さんとこの作品に出会えて本当によかったと、幸運だったと心の底から思っております。
声優部週1日コース レベルアップ日曜クラス 牛島彩華
今回演じた役は本読みの段階で一番やりたくないなと思っていた役でした。スタッフとしての仕事も演技の面でも、必要以上なことで悩んでイライラして芝居を楽しむ気持ちや、仲間を信じる気持ちを忘れていました。
稽古では多くの時間を私のシーンのために割いていただき、皆への申し訳ない気持ちと苦しさでいっぱいでした。稽古中に涙が耐えきれず、そんな自分も嫌になりました。
でも、本番直前に演出勝沼さんに言われた、無駄なことに努力を向けすぎている、もっと楽に舞台上にいればいい、もっとスタッフさんを信じて任せればいいという言葉で、とても心が軽くなりました。
千穐楽の2ステージは、舞台の上でそれまでになく楽しかったです。
登場シーンの前の舞台袖で、大丈夫だよ、力抜いて、と声をかけてくれたクラスの皆の顔、ずっと忘れないと思います。
今回の公演は、本当に沢山の人に支えられた公演でした。
クラスを支えてくれた勝沼さんスタッフ陣は勿論、仕込みや受付、バラしなど、他クラスの方や、卒業生の方々にまでお手伝いしていただきました。皆様の協力なしには、絶対に作り上げられない舞台でした。SAGって、なんてあったかいんだろうと思いました。
これで、私のSAGでの2年間が終わりました。2年前の、声も出せない、板の上でまともに立つこともままならない私に比べたら、今の私は少しは成長したと思います。
でも、やっぱりもっとお芝居がしたい、もっと上手くなりたいです。これから、SAGで学んだことを胸に、もっと精進していきたいと思います。
声優部週1日コース レベルアップ火曜クラス 須藤知佳
今回やらせて頂いた役は台詞が多く、登場人物が二人だけの芝居だったため稽古は大変なものでした。
私は感情のコントロールが苦手です。普段の生活や芝居でこの事がずっと大きな課題でした。
今回この芝居では、体験したことのない怒りや悲しい等の表現をしなくてはならず、最初の方は感情のコントロールが出来ずストレスで体調が悪くなったりしていました。
ずっとイライラしている役なので、日常のなかでもそのままイライラしていたり、狂って怒った後の芝居は頭が痛かったりしておりました。
でもそれが役のことを考える。付き合う。演じるという事なんだと、今となってはそう思います。相手チームの同じ役の人と愚痴をこぼしあっていたのはいい思い出となりましょう。
また、台詞を覚えた後の相手とのやりとりのむずかしさ。
目的を持って台詞を喋る。相手と会話する。
気持ちから伝わる体の使い方。
コミュニケーション。
これらは今までに学んだことがありましたが、今回の芝居でやっと理解が出来、稽古に挑めた気がいたします。
声優部週1日コース レベルアップ火曜クラス 池内花絵
役者としても、悔しい思いをしました。
本当はもっともっと面白いお話なのに、演出の眞鍋さんにも面白さをたくさん伝授していただけたのに、お客様にそれを伝えることができなかった、と…
練習自体は、誰よりもしたと自信を持って言えますが、もっともっと出来たのではないか、とずっと考えています。
見に来てくださった方々は、良かったよ、面白かったよ、と言ってくださいましたが(それは本当に嬉しいことなのですが)、本当はもっと面白いはずなんだよ…と情けなくてたまりません。
松濤アクターズギムナジウムに在籍した2年間は人と話すこと、みんなで何かを作ること、など、好きなことが、実は全然うまくない(むしろとてもヘタな)のだと、大変なことに気づいてしまった2年間でした。
それでも大好きなことなので、やめられそうにもありません。
もがいて、深みに嵌りそうで、恐ろしいですが、自分で決めた道なのでやってみようと思います。
週1日コースの少ない稽古時間の中、必死に作品作りに取り組んだ数カ月だったと思います。
レッスン生だけでなく、稽古時間以外にも、松濤アクターズギムナジウムへ足を運んでいただいた演出・勝沼さん・眞鍋さん。誠にありがとうございました。改めましてここでお礼を申し上げます。
レベルアップクラスはこれでSAG修了です。必死になることで掴んだ役者としての感覚が今後も皆さんの糧になることに期待をしています。
お疲れ様でした!!
TEL:03-5310-3535 FAX:03-5310-3838
MAIL:sag@actorschool.jp
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