ベーシッククラスレポート
2013.3.26
2月下旬から3月の頭にかけ声優部ベーシッククラスの教室発表会が行われました。
XYクラスは高橋なづき先生指導のもと朗読劇を、KIWクラスは山本順子先生指導のもとオムニバスの短編芝居を上演しました。
初めて人前で演じるレッスン生も多かったベーシッククラス。
週1回の稽古、稽古場での発表とはいえ、お客様に見てもらえる機会を大切に、演じる空間を作り上げました。どんな思いで本番に臨んだのでしょう。それぞれのレッスン生から感想を聞いてみました。
Xクラス(日曜朝クラス)東脇由貴
人前で演じること。人見知りで、上がり症の私にとって、それは大きな出来事で、挑戦でした。
週に一回だけ、先生に演技を見て頂き、ダメならば切り替えて練直すの繰り返し、先生の優しい言葉に時には、申し訳なくもありました。なかなか集まれない環境の中、クラスで集まって自主練習を始めた。授業が発表会ならば、自主練は補講練習!皆であーだこーだ言い合って、一つ一つを確認していく、こんなの学生以来で楽しくて仕方がなかった。
そうして迎えた発表会。緊張した。冷静にいられるわけもなくて、心臓がなくなっちゃったかと思いました!前説の後、始まった発表会。みんなの緊張とそれでもやりきるぞ!という気持ちが空気に乗って感じられました。私も勿論やる気です!逃げ出したい気持ちなど、いつの間にかなくなっていました。私の今の精一杯をやる。それだけでした。
発表会が終り、私は少し泣きそうでした。だけど心の奥底で思ったのは、松濤アクターズギムナジウムに通って、一つの作品を皆で作り上げたという誇りでした。
みんなが大好きだと感じました。色々あったけれど、私は、とても満たされた気持ちです。来年は、もっといろんな事を経験して、自分を磨いていきたいなと思います!
Yクラス(日曜昼クラス)柴田連太郎
先生に「これはどうですか?これは!?」とたくさんのアイデアをもっていって、ダメだったら次週に別の案をというようにしていくうちに本当に芝居が楽しくなってきました。
1度も辛いといったことは感じませんでした。
芝居が下手なら下手なりにできることを最大限みつけ、誰にも負けないようなものを1つでも作る。これがうちのクラスのエネルギッシュなところで、絶対に他のクラスには負けないようにすると私は決めていました。
本番当日、想像を上回るお客さんの数にテンションは最高潮。
あれだけ練習した自信があったので緊張はそんなにしませんでした。
今までやってきた舞台は、緊張して気づいたら本番が終わっていてあまり記憶に残ってないということがありましたが、今回は落ち着いてお客さん全員を楽しませるぞ!という気持ちが強く今でも鮮明に終わるまでの記憶があります。
とにかく楽しかったです。そして終わってからお客さんにおもしろかったと言ってもらえたのが何よりも嬉しかったです。
自分の中では今回の終了発表は成功したと思っています。
それは一緒にここまで頑張ったクラスメイトと、個性がちょっと強い奴らがそろったうちのクラスを見捨てずに優しく指導してくれた先生のおかげです。
Wクラス(土曜昼クラス)山口千絵
役は好きだけど自分がその子を演じるのが大嫌いだった。
逃げたかったし暴れたかった。だって分からないんだもの。
でもそんなことばっかり考えている私の所に、本番三日前の全体練習からその子が来てくれた。
三日間、私の代わりに最初の一言だけしゃべって帰っていった。
一番言えなかったセリフを代わりに言って助けてくれた。なんて優しい子なんだろう。
だってネガティブにばっかり考えている私を助けるなんて、人間ができてないとできない。
だからすごくいい役をもらったと思った。その日からその子のことが大好きになった。
演技中ずっとその子のことを呼んでいた。その子が認めてくれる演技をしたいと思った。
結果、できたのかどうかわからないけど想像してみたらその子は笑って私に手を振っているから私もおかしくなってそんなことどうでもいいやと投げ出してこの子、一生私のなかにいるんだろうなぁと笑った。
Kクラス(火曜昼クラス)瀬川亜美
在校生に、「発表会の為にバイトを休みにしたよ。頑張ってね。」と言って貰い、嬉しい反面プレッシャーで押し潰されそうでした。普段からお芝居に関わっている人たちの目に私達は、私はどう映るのか。ギリギリまで演技面で、散々ダメ出しを貰っていた、今の自分のレベルを考えると不安で仕方ありませんでした。しかし、とにかくやるしかないんだ。今私に出来る100%の演技を来てくださった方に見てもらおう。そう思いました。
開場すると誰よりも落ち着きがない私に、とにかく楽しもうと声をかけてくれた仲間、円陣を組んでくれた仲間、本当に感謝しています。そして、いざ本番。120%が出せたと思います。本当に嬉しかったです。アンケート用紙に私を名指しで、良かったと書いてくださった方がいたり、終わった後に声をかけてくれた友人がいたりと、本当に救われた気持ちでした。
これからも人に見ていただく機会がある限り、少しでも自分の力で、足を運んでくださった人を楽しませたい。感動させたい。そんな気持ちが今まで以上に強くなりました。
このような機会を与えてくださいまして、本当にありがとうございました。
Iクラス(火曜夜クラス)野口久美
看護師、モデル、受験生などと、なかなか忙しく時間も不規則なメンバーが多く全員が集まることは授業でさえ稀でした。そんな中、深夜なら集まれるのでは?と、毎週土曜日の深夜、スタジオやカラオケを借りての練習が始まりました。スタジオ代も、交通費も、決してバカにはなりません。眠りたい休みたい気持ちを抑えて、人の芝居にきちんと目と耳を傾けること。時には辛辣に感じる意見もあったり、だけどそれは誠意を持って見てくれている証拠だということも、回数を重ねるたび気づかされました。批判が怖かった自分も、少しずつ心を開けた気がしました。
二月の寒い暗い朝を、みんなで迎えたあの感じも、限られた練習時間での焦りも、仕事に切り替える瞬間も、今までにない充実感でした。
本番は、反省もありましたが、クラスとして、練習してきたものは出せたと思えました。
欠員の代役を任されたり、ゲネプロの段階でも練り直したり、最後までジタバタした舞台でした。
「お客さんにとっては、お金を払った舞台でも、タダの舞台でも、始まってしまえば一緒なんだよ!」指導してくださった先生の言葉です。
お客さんがこの舞台で、何を見たいのか、何を感じたいのか、それが自分の自意識よりも大事だということを学べました。私の初めての舞台は最後までジタバタした、楽しい舞台でした。
関わってくれたすべての人たちに、感謝です。
緊張した。努力した。それでもやっぱり多くの生徒が芝居は楽しかったとの声が届きました。
芸の道はまだまだ始まったばかり。これからも多くのことが待ち受けています。苦労や挫折もあると思います。そんなときはいつでも思い出してください。お芝居は楽しいという原点の気持ちを。
最後にご指導いただきました高橋なづき先生、山本順子先生、当日お越しくださいましたお客様へ
誠にありがとうございました。
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