連続ワークショップ第5回レポート 金子修介監督のワークショップ

連続ワークショップ 第5回レポート

2010年3月7日(日)

松濤アクターズギムナジウムが映像の世界で活躍できる俳優を本気で発掘・育成するため、日本映画界注目の映画監督と共に開講する連続ワークショップの第5回が3月7日、開催されました。

ワークショップの様子

今回で5回目を数えるSAG連続映画監督WS。
講師は、平成のガメラシリーズや、デスノートで有名な金子修介監督です。
新人のキャスティングにも毎回話題を呼ぶ、日本を代表する映画監督です。
一体どんなWSをしていただけたのか、参加者のレポートをまとめてしました。

ワークショップの様子

今回、監督がご用意してくれた台本は全部で3種類。
しかしこれにはある仕掛けがあり、台詞は全て同じで、状況を説明する「ト書き」の量がそれぞれ違うという大変おもしろい物でした。

ワークショップの様子

1:台詞のみ
2:台詞と若干のト書き
3:台詞と通常の台本と同様のト書き

受講者は、1から順に台本を読み解いて行き、徐々に作品の全貌を知っていきます。
その過程の中で、『いかに台本を読めていないか』を実感するのです。
どのWSでもそうなのですが、短い時間にいかに色々な事を吸収するか?
今回のWSは、とても吸収する側の能力が試されたように感じます。それは単に演技力のあるなしではなく、演じることに対しての姿勢が左右するのだと思いました。
ただ用意された台本を、ソレらしく読み、演じるのではいつまで経っても演技の上達などいたしません。今回のWSに参加した生徒は本当の意味での演技の奥深さ、そしておもしろさを実感したことと思います。
金子監督、大変貴重な経験を本当にありがとうございました!

ワークショップの様子

※廣木 隆一監督のWSは諸事情により中止になりました。ご了承ください。

金子 修介監督

金子 修介

Shusuke Kaneko

プロフィール:

1955年6月8日東京都渋谷区初台生まれ。渋谷区立幡代小学校、三鷹市立第四中学校、都立三鷹高校を経て、78年、東京学芸大学卒業、助監督として日活入社。84年「宇野鴻一郎の濡れて打つ」にて監督デビュー。84年ヨコハマ映画祭新人監督賞を受賞。85年6月にっかつ(80年社名変更、現在は日活)退社。88年ヨコハマ映画祭監督賞、熊本映画祭監督賞を受賞 95年ブルーリボン賞監督賞、ヨコハマ映画祭監督賞を受賞。97年第17回日本SF大賞受賞。日本デザイン賞受賞
現在の日本映画界を牽引する、代表監督の1人である。

代表作品:

  • 「平成ガメラ」シリーズ
  • 『ガメラ 大怪獣空中決戦』他
  • 『デスノート』
  • 『クロスファイア』
  • 『あずみ2 Death or Love』
  • 『プライド』

受講生の声

金子修介監督のWSに参加できてよかったです!今まで、カメラで撮影していただきながら台詞を読んだことがなく物凄く緊張しました。頭の中ではイメージ出来ても、そのイメージを表現することができず…台詞を読む時も、読むことに集中しすぎて体が動かず…やればどうにかなると思っていた自分が恥ずかしくなりました。この反省点を今年中に克服する!これが来期の目標です。監督のWS参加するチャンスをくださった事務局の皆様ありがとうございました!(籾山晴香)

映像演技って難しい!
自然で過剰にならないように、という普段はやってることがカメラの前では急にできなくなる。
まだまだ精進せねば!と改めて気合いを入れなおすいい機会になりました。
数少ない情報から役の状況や心情を読み取るのは難しくもあり、自分で役を構築できる楽しみにも気づかされました。(杵渕景子)

先生方から「台本をよく読み込みなさい」と指導されますが、今回は改めて台本の読み込みの大切さを学びました。
台本が三段階に別れていて、Aの台本はト書きが全く無く、台詞もほぼ単語。
Bの台本は少しト書きが入り、台詞も文法になり、より全体が見えます。
そしてCはいつも私たちが手にしているような台本で、ト書きから台詞まで事細かに書いてあります。
本当はAの台本を読むときにCの台本に書かれていることを読み取らなければならないのに、見当違いだったり筋道が合わなくなったりと、まだまだ読解力が足りないと感じました。

読み取り方は一つではありませんし、芝居に正解などはありませんが、それを理由に逃げることなく、今後も真摯に芝居と向き合っていきたいです。(石田夕理)

今回金子監督のWSに参加させていただいて、台本から読み取る事の難しさを改めて感じました。
その上で、役のキャラクターや、それに合わせた感情などを思い通りに操れない悔しさを感じました。
でも、実際に現場に行くとすればそれが全て出来て当たり前なんだと思います。
貴重な経験をありがとうございました。(大高由希)

とても貴重なレッスンでした。いつもセリフだけで頭がいっぱいな今の私は、セリフの感情の込め方が不十分。でも、もっと多くのことを知り、そして、わざとらしくない、深い演技を、そう感じていた私には、気付けたことが多いレッスンでした。そして、その台本のスタイリッシュさも、素敵に感じました。(佐藤やよい)

今回は何だか考えさせられました。
とても凄い人に来ていただけて、感動もありましたが、緊張もやはりするもので…。
自分の経験としては、収穫はあったのかな〜という感じですが、監督にはせっかく来ていただいたのにつまらないものを見せてしまったのではないかと少し…いや、かなり落ち込んだというか何というか。
忙しいのもあったのか、私が感じた手応え…というか反応?がかなり薄く、いまいちだったようなので…。
自分の力のなさに、悔しいやらよくわからない感情が…。
結局何が言いたいのかと言いますと。
物作りする上で大切なのは、役者ももちろん、監督さんをはじめ関わる全ての人が楽しくなければ、いけないんじゃなかろうか!と言うこと。
力不足なのはわかっていますが、けれど今回は、その点で反省しなければならないのではないか。
と思ったのでした。(金田美穂子)

今回のワークショップで、私は今までセリフに助けられて…いや、“頼って”いたということに気が付きました。
限りなく少ないセリフ(というより言葉)の中で、どれだけ想像力を働かせることができるか…これが勝負の分かれ目なのだと実感。
“セリフを読むときは行間を読め”この言葉が身に染みました。(尾崎恵理)

今回、映像のWSに参加するのは初めてでした。
数少ない台詞から何を想像、発見し見つけるか。
ダメ出しや台詞覚えも集中力や瞬発力が大事だと痛感。
自分にはまだ足りないものだらけです。
現場でもレッスンでも一瞬が勝負!
監督自らカメラで撮って頂き、カメラワーク、カメラ前での見せ方など勉強になりました。
また舞台演技と映像映像の違いを実感することもでき、とても貴重な経験をさせていただきました。
今回このWSに参加してよかったっ!
ありがとうございました!(西潟友美)

どんなに短い台詞の中にも、感情の動きが、凝縮された想いがあるということを実践的に体験出来ました。
短い台詞というのは色々な解釈が可能なので、なかなか監督の目指す着地点に行けませんでした。
しかしヒントをもらいながら辿り着いた先は、難しいけれど面白かったです!(田上陽子)

ドラマの脚本などを読むと、役者の演技で補われている情報の多さに驚きます。
情報の少ない台本を、意味の分からないまま読むのはすこぶる気持ちが悪い。でも説明台詞だらけの台本も、不自然で演じにくい。それをまざまざと感じさせてくれる、とても面白いワークショップでした。
自然な台本を自然に演じるために、読解力、想像力、理解力、とても大切だと実感しました。(永木葉子)