連続ワークショップ第2回レポート 中原俊監督のワークショップ

連続ワークショップ 第3回レポート

1日目:2008年12月13日(土)13:00〜17:00
2日目:2008年12月14日(日)13:00〜17:00

松濤アクターズギムナジウムが映像の世界で活躍できる俳優を本気で発掘・育成するため、日本映画界注目の映画監督と共に開講する連続ワークショップの第3回が12月13日、12月14日の2日間、開催されました。

ワークショップの様子3回目になる今回の講師は「櫻の園」の公開が記憶に新しい中原俊監督をお迎えして行われました。90年に公開した前作「櫻の園」で第14回日本アカデミー賞優秀映画賞、優秀監督賞を受賞。数々の華々しい実績を持つまさに映画人の素晴らしい監督です。

今回のWSも前回と同じ松濤アクターズギムナジウムの地下にあるライブスペース『OMEGA TOKYO』で行われました。
松濤アクターズギムナジウムの連続映画監督WSは毎回、芝居小屋としても使われているステージの上で実際に映画を撮っている監督の指導を受けるという環境のもと行われます。

ワークショップの様子

1日目、まずはホワイトボードを使い監督をはじめとする【製作者】サイドの人間がどんな役者を求めるか?という駆け出しの役者にとって一番気になる部分のお話をしてくださいました。途中、映画史についてのお話も取り混ぜながら楽しくも非常に為になるお話でした。オーディションの時に審査をする側がどんな所を注意して見ているか、される側はどんな意識でオーディションに望むべきか?
仕事を得るために役者が通る道に必ずと言っていいほど立ちふさがる難関、オーディション。プロになる為にはこの難関をいくつも越えていかなければなりません。

一通りの講義を終え、次は実際にオーディションのシュミレーションをしてくださいました。普段「映画監督」として様々な役者さんを見ている厳しい基準の中原監督の瞳。自己アピールに必要なこと、時間の配分の仕方。もちろん芝居についてもたくさんの実戦的な事の指導をしてくださいました。
オーディションに「受かる」人間と「受からない」人間の差・・・受講生達はこのとてつもなく重要な違いのヒントをたくさん頂きました。

緊張して思うようにできない・・・そんなことが通用しないプロの世界。オーディションでの失敗は役者にとってはまさに命取りです。このように監督自身に指導していただけることは非常に貴重な体験です。

ワークショップの様子

2日目、小雨が降る肌寒い天気でしたが中原監督WSは前日にも増して熱気が漂っていました。その理由は本格的な演出をつけての立ち芝居です。俳優(受講生)と監督の真剣勝負、一つ一つの台詞に動きがつけられ一つの世界が構築されていきます。監督につけていただく演出が増えていくにつれ、俳優は多くの「約束事」守りながら芝居をしていかなければなりません。この日の最初に監督が受講生達に語ってくれた「演劇」と「映画」の違い・・・その答えを胸に受講生達は【映画俳優】としての現場での対応力を磨きました。

決められた場所で決められた台詞を言う。一見なんでもない作業のようですがこれが非常に難しく、集中力と技術の必要な「腕」の見せどころだと体感しているはずの受講生達。

時間が経つにつれ監督の演出にも熱がこもってきます。現役映画監督の鋭い視線には見せかけの演技は通用しません。開場全体に緊張感が漂います。

17:30。終了予定時間を30分過ぎたところで全員の芝居が終わりました。今回のWSは参加者の約半分がプロダクションに所属している方達でした。そのせいもあってか、監督が受講生達に求める要求が今までのWSの中で一番クオリティの高い物のように感じられました。もちろんその要望に応えられる受講生、応えられない受講生と個人差はありましたが皆必死で監督の求めること、あるいはそれ以上の表現をしようとしているように見えました。監督の心が受講生達に伝わっているからこその一体感のなか名残惜しくもWSは終了いたしました。

ワークショップの様子

今回、中原監督が伝えたかったこと、それは
「自分の思いどおりに動かせる身体を持つ」
「現場にていかなる状況にも対応できる対応力を持つ」
この2点だったように思います。
もちろんもっと基礎的な演技の技術、発声や活舌も大変重要だと何度もおっしゃっていましたが「プロに求められること」は、それらが出来て当たり前で、さらにそれ以上の事だと受講生達は感じていたと思います。
一人でも多くの受講生がこのWSの経験を生かし、現場に結び付けられたらSAGといたしましては嬉しく思います。

さて、5回連続で企画している映画監督WSもいよいよ残すところあと2回。この貴重な機会をお見逃し無く!

本田昌広監督

中原 俊

Shun Nakahara

プロフィール:

1951年鹿児島県出身。76年、日活に入社。82年『犯され志願』で監督デビュー。同策で、第4回ヨコハマ映画祭新人監督賞を受賞する。85年に日活退社。以降幅広いジャンルの作品を手掛ける。今年は他に晩夏に『落語娘』、冬に『魔法遣いに大切なこと』が公開予定。90年に監督した前作『櫻の園』は、第14回日本アカデミー賞最優秀映画賞、優秀監督賞をはじめ、その年の主な映画賞を独占。今回は、前作をなぞることなく、新しい『櫻の園-さくらのその-』(主演:福田沙紀)を作り出すことに挑戦した。

代表作品:

  • 『ボクの女に手を出すな』(1986年)
  • 『櫻の園』(1990年)
  • 『12人の優しい日本人』(1991年)
  • 『コキーユ〜貝殻〜』(1999年)
  • 『富江 最終章 禁断の果実』(2002年)

ワークショップの様子

ワークショップの様子

ワークショップの様子

ワークショップの様子

ワークショップの様子

ワークショップの様子

ワークショップの様子

ワークショップの様子

ワークショップの様子

ワークショップの様子

ワークショップの様子

ワークショップの様子

ワークショップの様子

ワークショップの様子