SAGレポート

声優部週3日コース本科修了公演『時の物置

2015.4.4

声優部週3日コース本科修了公演『時の物置』

3月13日(金)〜3月15日(日)にかけて、声優部週3日コース本科の修了公演『時の物置』が行われました。

原作は永井愛さん。戦後生活史3部作の一つとされるのがこの『時の物置』です。
高度経済成長に沸く1961年を舞台にしたこの作品。多くのキャストがアンサンブルとなり物語の世界観を構築していく「群像劇」です。

今の時代とは違った言葉遣いや価値観・・・演者たちは芝居作りに大いに苦戦したことでしょう。
実際に演出の北島善紀先生が人様にお見せ出来るラインだと判断できたのは、本番二日前のゲネプロでした。

さてさて、芝居を終えた演者たちの感想をご紹介したいと思います。
とにもかくにもお疲れ様でした!!!
改めまして演出の北島先生、舞台監督としてお越しいただいた劇団AUNの前田恭明さん、音響さん、照明さん、皆さんにお礼申し上げます。

レッスン生感想

高橋直也

声優部週3日コース本科修了公演『時の物置』

北さんで始まり北さんで終わるのは、なにか感慨深いものがあります。

公演までにいろいろなことがありました。
喧嘩したり、意見の衝突やその他もろもろ…。

終わっても役者を目指す人、別の道に進む人。それぞれの思いはありますが、みんなで成功させたこの舞台のことは一生忘れません。

北島善紀先生をはじめ事務局の皆さん、そして松濤の仲間たち、みんな大好きです。
ありがとうございました。

松中正伸

声優部週3日コース本科修了公演『時の物置』

正直まだ修了公演が終わったという実感がありません。なのでなにを述べたら良いか分かりませんが、素直に出てくる言葉が「辛かった」です。

芝居を始めてたった2年で中間公演と松濤祭を経て無意識に天狗になってました。
周りの人達から褒められ、勝手に「芝居ってこうでしょ?」と自分自身で思っていました。

そして最後の講師、松濤の鬼軍曹こと北さんに鼻をへし折られて芝居が見えなくなり、途中で投げ出しそうになった時に叱ってくれて支えになってくれたのがキャストのみんなです。いつもの男連中や女性人達には本当に感謝をしたい。

あなた達無しでは僕はここまで絶対やってこれなかったと思います。本当にありがとう!

そして北さんには本当に感謝をしております。

声優部週3日コース本科修了公演『時の物置』

北さんのまっすぐで時には奈落の底まで突き落とす一つ一つの言葉が、終わってみるとめちゃくちゃ有難い言葉だったと感じてます。稽古中は北さんのことが嫌いで嫌いでしょうがなかったです。

でも小屋入りした初日、舞台作りで北さんが作って下さっている後ろ姿を見て「この人に付いてきて良かった」と本気で思いました。
松濤での最初の舞台と最後の舞台、絶対忘れません。ありがとうございました!

長くなりましたが、休みがちだったこんな僕を心配してくれた事務局の方々、僕を芝居に誘ってくれた大場優、最後まで一緒に芝居が出来なかった同期の人達。
そして今回。あんなにもあんなにもあんなにも素晴らしい照明と音響や舞台作りから舞監まで携わって頂いた皆様。
そして今まで関わって頂いた講師の方々、本当にありがとうございました!
松濤に来て本当に良かったです!

またいつかどこかで!

佐久間美咲

声優部週3日コース本科修了公演『時の物置』

今回、学生運動に熱をあげる大学生という凡そ自分とはかけ離れた役を与えられ悩み、さらに稽古の初っぱなからダメ出しの連続で心が折れかけ、言われたとおりにやってみるけど、それがなかなかできないという悩みまくりの稽古期間でした。

やることなすこと全否定で、もうどうしたらいいかわからない!と最後まで思いつつ、本番はとにかくできるだけのことをしました。

自分ではどうだったか全然わかりませんが、観にきてくれた先輩がこんな強気な役も出来るようになったんだね、すごく頑張ったね。と言ってくれたのがとても嬉しかったです。

今回でお芝居はやめますが、この経験がきっと社会人になるのに役立つと思います。

渡辺絢香

声優部週3日コース本科修了公演『時の物置』

修了公演の稽古期間中、とにかく印象に残っているのは、北島先生の「腹をくくれ」「開き直れ」そんな言葉たちです。
北島先生には、役者として、節子としてより何より、人として成長させていただいたように感じます。

北島先生が、優しくて真面目で人に強く当たれない人は役者には向いていないと言ったんです。
そして私は、何度も何度も優しくて真面目だと言われました。向いていないと何度も何度も言われたんです。
その度にこのおやじ、いつ夜道で刺してやろうか、なんて考えました。

でも、それは私のやる気や何かエネルギーを出すためかななんて考えたら、そんな時間も幸せでした。

自分の出番がまわってこなかった日も、芝居ができてくるのを見るのが幸せでした。
時の物置』は、一つの事象を追う物語ではなくて、色々な人の色々な事象が絡まってできている物語で、だからこそ、他の人の出番を見るのが幸せでした。

声優部週3日コース本科修了公演『時の物置』

遠回りに遠回りをして人と人が繋がっているのが見えて、どこかで何かが起きた時、全然違うところに影響が出るっていうのが、芝居のバランス、アンサンブルなのかな、なんて考えられました。

とにかく、楽しくて幸せで、感謝と謝罪からくる幸福で胸がいっぱいです。

SAGにきて、20期本科に会えて、北島先生に竹内先生に勝沼先生に岡本先生に永澤先生に伊藤先生に畠山先生に田代先生に宮澤先生に楠田先生に池田先生に高橋先生に事務局の皆様にお会いできて、良かったなと思います。

吉川友加里

声優部週3日コース本科修了公演『時の物置』

キャストが発表された日、松濤に入ってからずっと若い役が多かったので年相応の役がやりたいなと話していたら、まさかのお婆ちゃん役で驚きました。しかも近所のおばちゃん役と二役。

二役とも元気な方々で、パワー不足を自覚していたのでこれは課題がきたなと思いました。
稽古中は何が求められているのか凄く考えたし、出せるように意識してました。
なので終わったあとは疲れてて体力不足を痛感しました。

最後に情深い「延ぶさん」をやれて、家族をやれて、本当にありがとうございました。
みんな大好きです。二年間ありがとうございました。

篠田樹子

声優部週3日コース本科修了公演『時の物置』

プロの力って凄いな、って感じた舞台でした。

あの素晴らしいセット、音響、照明、もちろん演出も台本も、まだまだ下手くそで芝居のこと全くわからない私たちがこの舞台を作り上げられたのは、プロの皆さんが支えてくれたからだと感じています。それともちろんお客様。

不安いっぱいで始まった今回の公演でしたが、たくさんの方々からお声がけいただきました。
「いいおばあちゃんだったよ!」「ツル子さん好きです!」
大変な二役でしたが、このように多くの人の心に残せて、話しかけていただいて本当に幸せな公演でした。

もちろんここがゴールなんかじゃありません。でもスタートする大きな糧になりました。

二年間共に頑張ってきた仲間たちにも感謝。

稽古場で大泣きしてしまったこともあり、あのあと無言でみんながハグしてくれて、なんだかんだで優しいみんなが大好きです(笑)

延ぶおばあちゃん、ツル子さんという物語の中心にいる二役をふられ、自分でなんとかしなきゃとか考えてしまっていましたが、本科全員で共に頑張っていこうと気持ちが切り替わりました。

嫌いなとこもいっぱいあるよ。でも大好きだなって思ったよ。

仲間たち、講師たちに出会えたSAGにも感謝でいっぱいです。
今まで関わった人たち全てに感謝。SAGに来て良かったです。ありがとうございました。

そういえば、アンケートに「おばあちゃん役の人はいくつなんでしょう?」とありました。
篠田、平成4年生まれの22歳です。
明治生まれのおばあちゃんになりきれてたでしょうか(笑)

石川祐太

声優部週3日コース本科修了公演『時の物置』

キャスティングされたときから不安でいっぱいでした。
え、私がこの役?という感じでした。

稽古が始まるまでに台詞がほとんど入らず、稽古を中断させてしまうことが多々あり本当に申し訳なかったと思います。

自分が思う精一杯の頑張りは北さんにとっては微塵もやってないに等しいようでした。
正直途中で逃げ出したくなりました。
結果的にキャスト変更となってしまいましたが、最後までやるという気持ちは消えませんでした。
私的には最後まで無事に修了公演を終えるとこができて良かったと思います。

2年間あっという間でした。ありがとうございました。

北川祐也

声優部週3日コース本科修了公演『時の物置』

修了公演が終わった瞬間に思ったことは、なんとか無事に終わったというのと、やりきれなかったという思いでした。

今回の舞台で、自分は台詞量が多い役だったと思います。そこで自分の言う台詞にばっかり気をとられ、北さんが言っていた「よく聞き、よくしゃべる」と言っていたことができませんでした。ですが、今まで分からなかった「役として生きる」ということが、どういうことか分かった気がします。北さんは、自分が分かるまで何度も何度も、本当に根気強く教えてくださったので。

それと、舞台監督として来ていただいた前田さんが言っていた、「舞台の人物がどういう人かは、周りとの関係性だ」ということも、聞いていて非常に納得させられるものでした。自分は今まで、しゃべり方だとか声が高いとか低いだとか、そんなことばかり考えていたので。

今回の舞台では本当に多くのことを考えることができました。いや、自分は最初考えようとしなかったのに、北さんがもっと考えるように自分のことを持っていってくれました。

そして、役者というものは、何よりもお客さんに提示するものだと教えてくれました。

今回お世話になった、北さんを始め、舞台監督の前田さん、音響・照明のスタッフの方々、毎日自分たちを気づかってくれた事務局の方々、そして何より観劇してくださったお客様に対して、感謝しています。

ありがとうございました。

声優部週3日コース本科修了公演『時の物置』

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