SAGレポート

15期声優部週1日コース 合同朗読ライブ

演目:君死にたまふことなかれ(与謝野晶子)、葉桜と魔笛(太宰治)、セロ弾きのゴーシュ(宮沢賢治)

2010年3月21日(日)
たくさんの拍手の中、本日無事に声優部週1日コースの発表会が幕を降ろしました。
お忙しい中、ご尽力下さったスタッフの皆様、岡本先生、そして貴重な時間を割いて足を運んで下さった皆様、誠にありがとうございました。生徒達の分も心より厚く御礼申し上げます。
週1日コースの生徒達は職業、住んでいる場所、目標が様々。プロを目指している生徒もいれば、違う職業に就きながらも自分の声優としての可能性を一度試してみたいという生徒もいます。その中には、もちろん今回のライブが舞台に上がる初めての経験という生徒もたくさんいました。練習中は本番の実感が湧かないと前日まで笑顔を見せていた生徒達でしたが、本番当日になると一変。一様に凍りついた表情を浮かべ言葉少なになってしまう豹変ぶり。実際にお客様を目の前にしての「見せる」という行為がいかにプレッシャーを伴うものなのか肌で実感したようです。

生徒感想

【葉桜と魔笛】

澤崎妙
総勢26名。1年目も2年目もひっくるめて、合同してできた稽古は3回。
この環境であっても、舞台に立たせて頂けたこと、そして最高に熱く指導して頂けた岡本さんに、まず感謝の気持ちでいっぱいです。
多くの課題を頂き、それを各自消化して稽古場へ持ち寄る―特に私が関わった「葉桜と魔笛」の作品にはそれが必要で、集中力の乏しさ、自分の不器用さに酷く苦しみました。
課題は頭で分かるものではなく、体や心で実感し解るものだと思います。悔しい気持ちや、歯痒い想いを抱えつつ…幕を閉じました。
芝居に完璧なんてありませんが、より完璧に近付くことは出来ます。
もっともっと精進します。
そしてまた、同じクラスのメンバーとの絆が深まりました。
これからもっと芝居に関わっていく人、離れてしまう人、それぞれですが、変わらず末永く付き合いたいです。みんなありがとう!大好きです。
奥重亜由美
生まれて初めての朗読ライブ。
経験したことないだらけで、何から取り組んでいいかも分からない中、支えてくれたのは何でも言い合える仲間でした。そして、先生やスタッフの方々…。
一つの作品を作り上げていくのに、こんなにたくさんの人の手が加わっていくんだということを今更ながらに実感し、感謝の気持ちでいっぱいです。
そして、作品と向き合うことの難しさやステージの楽しさ、こわさを経験できたことも私の大切な財産となりました。
台詞を読むのではなく「伝える」ということ。いかに気持ちを集中させて持続することができるか。自分自身の未熟さ…まだまだ修業が足りません!
今回の公演は、私にとって「演じる」ことはどういうことなのかを初めて真剣に考えるきっかけを与えてくれました。
古橋宗太
初めての舞台で感じたことは自分の甘さでした。
基礎ができてないがために自分のやりたい芝居ができない、湧き上がるもどかしさ、あせり、怒り・・・。でもどうしようもない事実でした。自分は本気になりきっていなかった。正直クラスの中で最年少だったことから甘えが生まれたんだと思います。舞台に立って、観客の目が自分のほうに向いてようやく、見る人は「古橋宗太」を見ているわけではなく「M.T.」を見ているんだと気づきました。あたりまえのことだけど、初めてお客さんの前に立ったからこそ実感できたことだと思います。
反省点を上げたらキリがない初舞台になりましたが、それでもこのメンバーで芝居ができて本当に楽しかったです。ひとつの空気をみんなで共有するのは最高に幸せな瞬間でした。この経験をただの一瞬で終わらすんじゃなく、これからの成長の糧としていきたいです。
この二年間で少しでも自分に関わってくださった皆様、本当にありがとうございました!

【セロ弾きのゴーシュ】

ゴーシュ役:山下勝弘
演技とは何か。
まずはそれを今一度考えさせられた修了公演でした。
「二年間の集大成を見せねば」と意気揚々でしたが、自分の思い通りに体も動かず言葉も発せられず、悔しく腹立たしい気持ちで溢れていました。
しかし、舞台に立てるという喜びも大変大きかったです。お客さんからの生の声を聞くこともでき良い経験となりました。
これが今の自分ということをしっかり受け止め、これからも更に精進していきます。
楽長役:保井利成
今回、校内オーディションから始まり、稽古中は初めての舞台がどうなるか不安や焦りもありましたが、懸命に本番を終えて、本当に楽しかったです。
本番中や時間が経って気付いた反省点は数多くありますが充実した時間でした。
舞台発表に携わってくれた皆様、週1クラスの方々、ありがとうございました。
トランペット役:迫田恵介
僕は今回、朗読ライブでトランペット役として出演させて頂きました。
思えば1年前、観客として14期生の朗読ライブを見たあの日から、まさか自分が出る側になるとは思いもしませんでした。あの時に感じた感動を、ひとりでも多くの方に還元できたのかと振り返ります。
結論を言えば、できませんでした。観に来て下さった友達、先輩や講師の方々からダメ出しの嵐でした。納得です。自分自身でも未熟さは実感していました。相手にセリフをかけるとか、セリフの間とか。レッスンの中で言われ続けてきたことを如何に解決してこなかったか、そんな自分の不肖さを改めて痛感しました。
それでも、終わった後の達成感は一入のものでした。2ヵ月もない練習期間で色々な思いもしました。舞台と呼べるような大層なものではありませんでしたが、それでも自分の表現を観てもらえる喜びも感じました。
まだまだ発展途上の身です。今回の経験を次に活かして、今度こそお褒めの言葉を頂戴したいと思います。そんな迫田にご期待下さい☆
最後に、今回演出をして下さった岡本先生や共演してくれた先輩方々、受付などを手伝ってくれたクラスの方、観覧して下さったお客様、そして朗読ライブを敢行して下さったSAGにお礼申し上げます。
本当にありがとうございました!!
フルート役:泉菜生
初めての舞台...それは緊張と不安の中から始まりました。
私は今まで芝居の経験が全くなく、人前で話すことが苦手でした。でも朗読ライブは1回きりで目の前に沢山の観客がいる!! その中で練習した成果を出し切らないといけない… 全員が集まり練習する時間はほとんどなく課題だけが山の様に増えていきました。その中で最も課題だったのは「アドリブ」です。自然なアドリブが出来ず何度も皆で話し合い練習した結果本番では納得を上回る作品が出来たと思います。
私は今回のライブで人前で演じる そのために必要なことを学びました。 同時に「失敗したらどうしよう」等最初の時は毎日考えていましたが徐々に練習を重ねるにつれ、「失敗したらその時!! 怖がらずに思いっきり演る」と思える様になりました。 失敗をおそれていたら何時までたっても前に進むことは出来ないことに改めて気が付けられた舞台だったと思います。
本当にありがとうございました。
バイオリン役:登坂彩子
金星音楽団のバイオリン役をやらせてもらったのですが、まず最初にアドリブにもともと苦手意識かあって、アドリブの部分で全く動けてなく、動きながらセリフを言うという部分でも、たぶん考えながらだとテンポが悪くなってしまったり、まわりが見えていなかったり、チームワークも大切な役だったのですが、練習に参加できない日があったり、足を引っ張ってしまったのが反省点です。でも本番は、みんなの集中力もすごくて、自分もできる限りはやれたかと思います。みなさん、ありがとうございました。
クラリネット役:渡辺泰弘
台詞の少ない役でしたが、今回初めて人前で演技したこともあって、自分とは違う人間を演じるのは難しいとあらためて思いました。
また今後の課題も見えてきたので、このような機会をくれたSAGの皆さんに感謝します。
ビオラ(ホーシュ)役:鈴木圭一
朗読ライブに出れて本当に良かったと思いました。今回が初めての舞台だったのでとても緊張していました。アドリブも初めてで普段、何かをしながら話したり動いたりできるのに一つの行動しかできず苦労しました。自然に会話するのが難しいということを実感しました。本番が一番うまく動けたと思いましたが、まだぎこちないと思いました。この経験を次に活かすために今後も努力していきます。とても良い経験をさせていただきました。
猫役:松岡裕子
今回の朗読ライブを経験したことで、演じることについて、自分に足りなかった面について考え、改善していく事が多くありました。
朗読という枠に捕らわれ担当した役を『演じる』と考えられなくなった私は、練習をしても、変わっていくものが無い状態が続いていました。
しかし、同じく朗読ライブに参加する仲間の演技に対する姿勢から、自身に足りないものを感じとることで、自分の取り組み方が変わり、そのことで、自分が演じることを楽しむことを忘れていた事に気づきました。それからは、少しずつ前進していけたのだと感じています。
朗読ライブは、その時点での全力で臨みましたが、もっとじっくり取り組んで、更に良いものにできたら、と思うことがあります。
機会さえあれば、今後とも演じることを続けていきたいと思いました。
兎役:髙田優美子
今回の朗読ライブは自分にとって初めての舞台でした。そのため、緊張もものすごいものであり、足りない部分もたくさんありました。しかし、学んだものもたくさんありました。みんなでひとつのものを作り上げる大変さと喜び、先輩たちを始め周りの人たちの演技に触れて考えさせられることいっぱいありました。今回の経験を活かし、これからもっと演技の勉強に励みたいと思いました。
みみずく役:佐藤幸
今回、修了発表会に参加させてもらえて、とても貴重な体験をしたと思います。
まだ、一年目の私が発表に関わり、二年目の皆さんについていけるのか不安になり、いつもとは違う緊張に戸惑った時もありましたが発表を終えた今、その緊張した気持ちも表現を勉強する自分にとってプラスになったんじゃないかと感じます。
演じて相手と会話する、みんなでひとつのものを作り上げる難しさ、自分の反省点はたくさんありますがでも、何より私の中でとても心に残った作品で、これからに生かしたいものになりました。
本当にありがとうございます。
狸役:黒鳥久美子
今回の舞台で全員で舞台を作る難しさを改めて感じました。貴重な体験をさせて頂きました。この経験を生かせるようにしていきたいと思います。
母ねずみ役:今井由希
朗読ライブ、無事に修了して良かったです。このメンバーでやれて良かった、やっぱり自分は演じる事が好きなんだなぁと感じました。稽古の緊張感や初めて出会った人達と息を合わせて舞台を創った事、色んな事が思い出されて終わった後には思わず泣いちゃいました。先生を始め共演者の皆さん、観に来て下さった皆さまに感謝です。ありがとうございました。
子ねずみ役:犬内あゆみ
ライブ会場は、舞台とお客さんが座る座席の距離が近いので、本番の時、緊張の為、声や台詞が出なくならないか不安でした。本番は、「お客さんに届きますように」という思いで声を出していました。
今回の朗読ライブで、自分にまだまだ足りない所を気付く事ができ、色々な事を学ぶ事もでき、良い経験になりました。
司会者役:小中靖子
今回、初めて朗読ライブに参加し、普段のレッスンでは味わえない、貴重な経験をさせて頂きました。
私は司会者の役を頂いたのですが、役作りがとても難しかったです。
あの短い台詞で司会者をどう表現すればよいのか…。
役を頂いた時からたった二言と睨めっこしていました。
「葉桜と魔笛はシリアスだから、ゴーシュはコミカルに」という先生の演出や、「お笑い芸人のように登場して」というアドバイスを自分なりに消化して、本番のようになったのですが、皆様の目にはどのように映りましたでしょうか。
少しでも、お笑い頂ければ幸いです。
この経験を、次のステップに繋げて行こうと思います。
最後に、今回の朗読ライブを行うにあたり、ご指導下さった岡本先生をはじめ、共演者の皆さん、ゲネプロで活を入れ下さった先生方、スタッフの皆様、事務局の皆様、そして御来場下さった皆様、朗読ライブに関わって下さった全ての方に感謝したいと思います。
本当にありがとうございました!
狸父役:渡辺和司
今回自分は「狸の父親」という原作にない役をやらせてもらい、多分ほかの人よりも自由に役を作らせてもらえたと思います。その練習はある意味本物に「似せる」のではなく、本物を「作る」作業だったのかもしれません。
どうすればより狸らしくなるか、どんな表現をすればよりコミカルになるか、そういった試行錯誤はとてもいい経験になりました。
しかし、自分はその自由にできる部分を生かしきれなかったのも事実です。ライブ終了後に人に言われて気づいたことですが、自分はコミカルさばかりに目を向けていて狸の「父親」らしさというものがまったく表現できていませんでした。
それは単純に落ち着いた大人らしさだったり、作中の子狸と同じ癖があるということであったり、考えてみればいくらでもやり方はあったと思います。
それを見逃してしまっていたのはやはり自分の未熟さの証明だと思います。
今回の朗読ライブを通して学ぶことはたくさんありました。
今後また機会を得ることができればこの経験を生かし、また次につなげていけるようにしたいと思います。
語り1:伊藤亜記
朗読ライブのオーディションを受けた時、受かるとか落ちるとかそういうことを考えずに楽しく出来たことがきっかけとなり、参加させて頂くことが出来ました。舞台は初めてでしたが、本番は一番良い形で出来たと実感のある反面、もう少し努力すればもっと出来たはずだという後悔も残りました。この気持ちを忘れずに努力をし、こういった機会を与えて下さった共演者の方、スタッフさん、先生方に心から感謝しています
語り2:三谷梓
長いようで短かった2年間。
その中で培ったものすべてをこの舞台で出し切りたいと思い、稽古に臨みました。
しかしなかなかうまくいかない、伝わらない…。
どう演じたら、伝わるのだろう?
悩むこともたくさんありました。
役を演じることに対する責任に押し潰されそうになったこともあります。
でもそれを払拭するには何度も練習すること、台本を読んで感じたものを大事にすることが大切なんだと実感しました。
本番は、"現在の自分の実力"という点においては良いものが出来たと思っています。
しかし理想には遠く、まだまだ課題は山積みです。
この舞台を通して、得た経験を大切に、これからも益々精進していきます。
本当にありがとうございました。
語り3:鎌形美和子
年明けより朗読ライブの練習が始まって、朗読ライブの本番まであっという間でした。
その間には、いつもはあまり怒ることのない先生に厳しい言葉を言われてショックを受けたり、一年前に言われた自分のクセが直っていなくてすごく落ち込んだり、周りの人達が変化していく中で自分はどうなんだろう、と考えて焦ってしまったり。
いろいろな事を思って考えて悩んで、そして、お芝居をするという事に真剣に向きあいました。
それもこれも全部、クラスの皆、同じ舞台に立つ皆がいたからです。
以前に比べて、たくさんの事を話して皆が考えていることを知って学んで考えて、本当に貴重な時間を共有しました。
これまでよりももっと仲良くなれた事が、私は特に嬉しかったです。
朗読ライブ本番は今考えても、自分が満足できるほどのことできたとは言えませんが、楽しくやりきれたかなと思っています。本当に貴重な経験を皆と出来たことが、私にとっての大切な財産になりました。
語り4:大澤亜紗美
今回、このような舞台に出演する機会をいただき、本当に嬉しかったです。
この経験を通して、演技の奥深さを知るとともに、舞台を作るにあたってチームワークは勿論のこと、役者同士が意見を出し合い気持ちを一つにすることで、舞台はさまざまなものに変わるのだと感じました。
練習する中で、出演者皆さんの演技に対する姿勢や心構えなど目の当たりにし、尊敬すると同時に、「私が出ていいのか」と不安になったりもしました。ですが、メンバーが本当に良い人達ばかりで、いろいろ自分を支えてくれたので、私に出来る精一杯のことをしようと頑張りました。
結果、自分の中で悔いの残る部分も多くありましたが、改めて演技の楽しさを実感することが出来ました。
先生方、スタッフの皆さん、出演者の皆さん、舞台を作るにあたって関わった方々に感謝の気持ちでいっぱいです。
この経験を糧に、今後も笑顔で自分らしく、楽しみながら取り組んでいきたいと思います。ありがとうございました。
語り5:竹本三穂
朗読ライブ。全てが初めての経験でした。
楽しもうと思っていたけど、実際いっぱいいっぱいで不安しかなかった気がします。
実はギリギリまで台詞が入らなくて…一人で練習していた時は言えたはずの台詞が、合わせてみると全然入っていませんでした。
ひたすら合わせてもらって、本番ではできましたが、終わった後は悔しくて仕方なかった。
台詞を入れるのは最低限のこと!それすらできてなかった自分のふがいなさに、レベルの低さに腹が立ちました。
そして同時に合わせることの大切さを改めて痛感しました。
不安と緊張と未熟さでいっぱいのライブでしたが、とても貴重な経験になりました。参加させていただけて本当によかったと思います。
この経験を絶対次に活かします。
語り6:秋山愛
今、朗読ライブを思い返して出てくる言葉は、「あっという間だった」に尽きます。
期間的にも確かにそうなのですが、自分の体感としてこの言葉が出てきます。
台詞を頑張って入れたり、役としての振る舞いに悩んだりは勿論しました。
それでももっと…何か出来る表現があったのではないか。「長かった」と思える程もっともっと苦しめたのではないか。そう思えてなりません。
ですが演じ終わった後の達成感・高揚感は確かに心地よく、まさに舞台に立たなければ分からない貴重な感覚を味わうことが出来ましたし、上手くメンタルをコントロールする事の大切さ、仲間の大切さも改めて感じることが出来ました。
あらゆる意味で得ることが多かった公演でした。関わってくださった全ての方々に感謝をしつつ、ここで感じたことを自分の糧としていこうと思います。
ありがとうございました。

朗読ライブ終了後に溢れ出した「もっと良いものが見せられたはず」という後悔や悔しさ。その気持ちを経験した彼らだからこそ、この先どんな進路を取ろうとも今までとは違った気持ちで物事に取り組めると信じております。ご多忙の中、足を運んで下さった皆々さまもしも将来彼らの名前をメディアで見かけた時は、そっとほくそ笑んであげて下さい。まだスタートに立ったばかりの生徒達のこれからの活躍、どうぞご期待あれ!!

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