SAGレポート

15期俳優部基礎科修了公演「マクベスの妻と呼ばれた女」

2010年2月26日(金)
不安と緊張と冷や汗がピークの中、本日無事に俳優部基礎科の修了公演が幕を開けました。
お忙しい中、様々な無理難題を共にこなして下さったスタッフの皆様、北島先生、そして貴重な時間を割いて足を運んで下さった皆様、誠にありがとうございました。生徒達の分も心より厚く御礼申し上げます。必ずや成長した生徒達が恩返しに参上すると信じております。気長にお待ちいただければ幸いでございます。
今回の舞台は衣装・大道具・小道具・パンフレットが全て生徒達(と北島先生)の手作りとなっております。演技の稽古よりもそれらの製作に大部分の時間を持っていかれ日に日に顔色が優れなくなっていった生徒達ですが、本番の舞台ではそれぞれの性格を活かした 人間味溢れるシェークスピア劇の住人達を見せてくれました!

生徒感想

マクベス夫人役:五明和真
改めて集団芸術の難しさ、楽しさを感じました。
ある回は緊張からか、全体的に上がってしまい大きなミスは無いものの、小さな間やセリフが流れてしまい何にも残らない回。
ある回は所々噛むものの、全員に気持ちがあり確りと観客に伝わった回。
同じ演技なんてないんだな、まさに『芝居は生物』。
何が正解で何が不正解なのか…
ただがむしゃらにそこに生きる
デズデモーナ役:糸山享史朗
女性、乳母、貴族、年寄り…。今回いただいたデズデモーナという役は、まったくもって私からは遠い存在でした。何をどう振る舞い、しゃべれば彼女を表現できるのか?暗中模索のまま稽古をし続けました。今もつかめない部分が多々ありますが、少しでも彼女に近づけていたら感無量です。
また衣装の早変えがあり、女役から男役への切り替えの難しさを実感しました。とてもひとりではあんなに短時間での衣装替えはできなかったと思います。舞台はひとりではできないことを思わぬところで感じました。
一年の集大成としての公演は終わりましたが、この公演を次の何かにつなげていけるように頑張ります。
オフィーリア役:佐藤やよい
私には今回が初めての長いセリフ、初めての人格がある役。初めてのことばかりだと、その大変ささえ分からない、そんな中で、仲間にも先生にも、迷惑をかけつつ、けれど助けられながら、本番を迎えました。
本当に、ありがとうございました!
そして今、振り返って感じられるのは、大変なことを経験することの大切さ、そして自分から学ぶという姿勢の重要性を知ることができました。また、仲間とのチームワークの大切さも、実感しました。
ヘカティー役:金田美穂子
正直、感想なんて出てこないくらい疲れたと言いましょうか。
自分で上手く時間を調節して使うことが出来ないことに悩み、腹が立ち、情けなくなりました。
皆に迷惑をかけっぱなしで終わったような気がします。
修了公演が終わって、私に残ったものは、疲れと悔しさと開放感と少しの達成感…そして、盛り沢山の今後の課題。
まだまだ未熟です。
けれど、経験させてもらえた感謝を忘れずに、これからもしっかりと精進してまいります
ケイト役:杵渕景子
色々な方のおかげで俳優部終了公演が無事終わりました。
皆様の目に私の演じたケイトはどう映ったのでしょうか?
感情の起伏が激しくて、我が儘で、気が強い。でも誰よりも仲間のことを大事に思っている。
そういうケイトをお見せできていたら幸せだなと思います。
今回の公演で得た反省や気付き、喜びを忘れず次に繋げていきたいです。
クイックリー役:山城明恵
修了公演に向けての稽古をしていく中で、何か感覚を掴めたような、やっと自分の中で少しだけ成長した実感が持て、芝居をしていて本当に楽しいなと心から思いました。
もっとたくさん演技の勉強をして、人の前で自信を持って芝居が出来たら、その時はまた違う感覚が自分の中に生まれ、演じる事がもっと好きになるのだろうなと思うと勉強を続ける事は辞められないなと思いました。
ポーシャ役:大高由希
修了公演が終わってしまいました。長かったようで短い、生きてきた人生の中で一番濃い時間だったと思います。
『楽しい』や『嬉しい』だけの気持ちでは出来ない芝居という真剣な世界の中で後悔することもあったけど、それ以上に新しいなにかを見つけることも出来たと思っています。
ここまで続けてこられたのは北島先生のおかげです。そして一緒に最後まで舞台を成し遂げた仲間のおかげ。
今回の修了公演で得たものを大切に、そして沢山の課題を忘れずに、強い人間になりたいとそう思っています。
ロザライン役:平島こはる
生もの、なんだとヒシヒシと感じた舞台でした。
一番観てもらいたかった人に初めて観に来てもらった初日、終わってからこわいと初めて感じ、たくさんのことを考えました。
同じ人達と同じ事をしているのに同じように進むことなんて無くて、毎回全く違う空気を感じ、戸惑い驚き、何よりも相乗していく空気に高揚しました。
悔しいと思うことも何かに勝ちたいと思うことも無く過ごしてきた私にとって、初日が終わり電車の中でぼろぼろ出てきた涙はとても大きな物だったと思います。
悔しくて何よりも気持ち良かった舞台。
もっと前に進みたい。この道を進んで行きたい。そう強く思います。
シーリア役:田上陽子
いろんな人の力を借りながらではありますが、自分たちで舞台を創る楽しさと難しさ、厳しさを知りました。
その中で自分の弱さが露呈しました。
どんなに情けなくても自分から逃げることは出来ません。
認めるところから、いつも何度でもリスタートです!
ジュリエット役:尾崎恵理(声優部本科より応援参加)
今回、初めて俳優部の舞台に出演させていただきました。
セリフの重要性、芝居のテンポ、そして何より、役者としての心構えを再確認することができました。
素晴らしい勉強の場を与えて下さり、感謝しております!
ありがとうございました。



このお芝居で築かれたスタッフの皆様、先生、お客様、そして生徒達との縁。是非、途切れることなく未来まで繋がっている事を願っております。生徒達は1年目で舞台経験も0に近い中よく途中で投げ出す事無く頑張ってくれました。例え結果に納得がいかなかったとしても、まだまだ演技を始めて1年目!これからがそれぞれ課題を自覚し成長が始まる時期です。更に1年後の彼らのお芝居、ご縁がありましたら是非ご覧にいらっしゃって下さいね。

一覧に戻る

Copyright©2003-2016 LEOPARD STEEL附属俳優・声優養成所 松濤アクターズギムナジウム All rights reserved.